カラーユニバーサルデザインを考える
2020.02.14
みなさん、こんにちは☆
今日はビジュアルデザインコース(2年生)の学生が行ったプレゼンテーションをご紹介します
みなさんは、『カラーユニバーサルデザイン(CUD)』をご存知ですか?
『カラーユニバーサルデザイン』とは
多様な色覚を持つさまざまな人に配慮して、全ての人に情報が正確に伝わるように配慮されたデザインのこと
人間の色の感じ方は一様ではありません。遺伝子のタイプやさまざまな目の疾患によって色の見え方が一般の人と異なる人が、多く存在します。
これらの人たちは、視力は普通と変わらず細かいものまで十分見えますが、一部の色の組み合わせについて、一般色覚者と見え方が異なります。このため、色の使い方や明度差などに配慮が必要になります。
今回学生たちは、「人にやさしい色づかいをすすめる会」という団体の方からカラーユニバーサルデザインのお話を聞き、
それぞれ自分たちに何ができるのかを提案しました
5つのグループがそれぞれプレゼンテーションを行いましたが、
今回はその中の一つをご紹介します
☆「カラーユニバーサルデザイン」が施された
幼稚園・保育園グッズ
このグループでは、幼稚園や保育園に通う子供たちが一般色覚者・色弱者の違いに関係なく、同じような感覚で学んでほしいと考え、幼稚園・保育園に向けたグッズを考えました
『帽子』
子供たちのグループを分ける時、多くの幼稚園・保育園では帽子の色で分けています。
しかし、自分の見ている色が周りと違うと気づかず並んでいたり、集まっていたりする子供もいます。
その場合、自分は「合っている」という認識であるのに、周りからは「間違っている」という指摘をされたら
その子は何が間違っているのかわからず混乱するでしょう。
そこで考えたのは、帽子の形によって見分ける方法です
「ぶた」「ワニ」「ネズミ」「ぞう」「てんとう虫」「りす」
「うし」「ペンギン」「きつね」「インコ」の10種類
それぞれに特徴的で、色がわからなくても形を見れば判断できるようにデザインされていました
『上靴』
帽子と同じラインナップで、かかと部分にその動物の足跡をあしらっています。
靴箱に入れた時にも判断しやすいように工夫されていました。
『名札』
帽子と同じラインナップの色
上靴と名札は見本として現物を用意していたので、
色弱模擬フィルタ「バリアントール」をかけ、会の方や学生たちは実際に見分けられるのかを確認していました
形で見分ける提案については、会の方から「見分けやすいだけでなく、ぶたさんは『ピンク』など形と色を組み合わせて教えられることで、この色が『ピンク』なんだ」と発見に繋がる可能性をお話いただきました
販売方法は、「推奨セット」としてよりはっきりと区別できる組み合わせを提案しました
あらかじめおススメの組み合わせを作っておく事で、選びやすさや使いにくさの解消ができると考えられます
また、帽子を使った『遊び』の提案もあり、遊びの中で自然と色を覚えていく工夫が見られました
今回の授業で、デザイナーは美意識や感性だけでなく利用者の視点に立って使いやすさを追求する必要があるとわかり、学生たちも大変勉強になりました
「人にやさしい色づかいをすすめる会」様、
貴重な時間やご意見をいただきありがとうございました!!
【人にやさしい色づかいをすすめる会】HP:https://cud.nagoya/